授業開き
数学はね、問題から答えを見つける勉強だよ。でもね、答えはすぐには見つからない。すぐに答えが見つかるような問題は、本当の問題じゃない。そういう時にどうしたらいいか。急がば回れって言うだろ。回り道をするんだ。
回り道というのは、問題からすぐ下の答えに直接行くのではなく、右の方へ回り道をすること。
問題→式・図
↓ ↓
答 ← 解
こうやって回り道をすると答がわかるんだよ。
たとえば、豊臣秀吉は織田信長の家臣だった頃、一つの山に何本の木があるのか数えろと
いう命令を受けた。
彼はどうやって数えたのか。答えは直接求めるのではなく、回り道をした方が簡単な場合がある。
まず、彼は全部の木に紐を巻いた。そうしてその紐を集め数を数えたのだ。
木よりも紐の方が、数えるのが簡単なことはわかるね。
では、紐を巻く方のと直接数えるのではどちらが簡単だろうか。数が多くなると、直接数える場合も
印をつけなくてはいけないことはわかるね。
どうせ印を付けるのなら、印を数えた方が簡単だということは明白。
この印=紐がこの図の式・図に当たるものなんだ。だから数学はこの様に回り道を探す学問だといってもいい。
次は、先生が良く出す問題で「説明の問題」。
【問題1】 「小1の弟が聞いた。5+3ってどうして8になるの?
どうやって説明をしたら良いのかわからない時は、「例えば〜」という例を出せば良いよ。図にしてもOK。
(1)○○○○○に○○○を加えると合わせて、○○○○○○○○になるから。
(2)魚魚魚魚魚に魚魚魚が合流しました。合わせて魚魚魚魚魚魚魚魚になります。
(3)何かに例えるとわかりやすいね。これも回り道なのかな。
(4)足し算も結構奥が深いんだね。
【問題2】 「じゃあ4人+3匹=8人となるの?」
(1)人間と動物は違うから足せないと思います。
(2)単位が違うから足せないと思います。
(3)でも、動物も家族だったら家族が8と数える人がいるよ。
【問題3】 「50+1=150となるときもあるね。」
どうして?
ヒント
50( )+1( )=150( ) このカッコの中に何かを入れると等しくなるよ。
【問題3】 「こういう足し算はできるのかな?」
ア、15℃+20℃=35℃
イ、5%+7%=12%
ウ、60(km/時)+30(km/時)=80(km/時)
いつも足し算ができるとは限らないんですね。
【問題4】 弟が3年生になって分数を習った。
「兄ちゃん、ぼくこうやって計算したけど間違っていると言われたよ。どうしてなの?」
1/2+1/3=2/5
(1)分母は分母、分子は分子で足したんだね。
(2)こういう場合は通分をしなくっちゃ。でも、なぜ通分をするんだろう?
【問題5】 カタツムリがいます。色をぬりましょう。4つめにぬってください。
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【問題6】 9÷2=4.5 「この計算はおかしいよ。」弟が聞いた。どう説明する?
(1)9は割り切れないからおかしい。
(2)1はさらに半分にできるよ。
(3)少数に広げると、割り算ができるんだ。
【問題7】 なぜまちがいをするのでしょうか?
どうやら、まちがいをするのは人間だけのようです。
つまり、かしこいからまちがえるのではないでしょうか。
とすると、私たちはまちがいをすることによってかしこくなっていくのです。
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