750年前の日本の人口は10億人?
先日、講演会である講師が次のような話をされました。 「あなたが現在、存在できるのは、祖先がこれだけいるからです。」
自分
一代 父 母
二代 父 母 父 母
三代 父 母 父 母 父 母 父 母
四代 父母 父母 父母 父母 父母 父母 父母 父母
五代 2の5乗=32人
10代 2の10乗=1,024人
20代 2の20乗=1,048,576人
30代 2の30乗=1,073,741,824人
「なんと、30代前は10億人の人がいるのです。ですから、これらの祖先の1人が欠けてもあなたは存在しなかったのです。あなたの存在がこれだけの祖先に支えられていることを忘れないでください。」
と、ざっとこんな内容だったのです。
数学は数える学問ですから、この数え方は確かに数学を使っているといえます。
しかし、この考え方はおかしいです。
だって、30代前が10億人なら、現代の人口を越えているし、1代を25年としても30×25年=750年前には日本の人口は1千万人ぐらいだったのですから、その100倍の祖先がいたのは、明らかにおかしいことになります。
ではこの考えかたのどこがおかしいのでしょうか? いろいろ考えてみたのですが、はっきりとはわかりません。
おかしい所を教えてください。
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この問題について多くの方からご意見をいただきました。ここに紹介します。
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750年前の日本人は10億人?を読みました。
一ペアの男女は子供を一人しか産まないと仮定したのが間違いの原因だと思います。
こう仮定すると時代が進めば必ず減ります。つまり時代を遡れば必ず増えます。
極端なはなしですが、一ペアの男女が子供を男5女5づつ産み子供が必ず同じ代の異性とペアになって同様に男5女5産めばどんどん増えていきます。
間違いは全ての子はそれぞれ異なる両親を持つという仮定です。
具体的に説明します。
両親Aから子1、子2が産まれたとします。
ここで講師の仮定に従えば
子1は両親Aから産まれ、子2は存在しないはずの両親A’から産まれたことになります。
その両親A'=二人の人間がまた存在しない2組の両親から産まれたことになり時代を遡ればどんどん存在しない人間が増えていきます。
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はじめまして 投稿者:WIZ 投稿日: 6月19日(木)17時40分18秒
はじめまして。WIZといいます。今回数学パズルへの道から飛んできました
おそらくもう答えは出ていると思うのですが、過去の人口が10億人という話ですが、その10人が全員別人でないだけなのでは?
10億人いる中には何人もの同一人物が混じっている混じっているはずです。
そういう意味では確かに人類みな兄弟ですよね
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人類の母 投稿者:上村文隆 投稿日: 6月21日(土)21時14分30秒
WIZさん、こんにちは。さっき、メーテレで「人類の母」?をやっていました。
ミトコンドリアのDNAを調査すると、人類の母は、15万年前のアフリカにいた一人の女性に行き着く。
そして、日本人は9人の母親からでてきている。そういう結果が出ているそうです。
ずっと前から考えていることがあります。750年前の祖先が10億人という結果から、どのくらいの同一人物がいるのかがわかり、そこからあるていどの系統図がわかるはずだということです。でも、これは案外難しくまだ結果が出ていません。
1万年ぐらいで9人以外の母系が滅びたわけですから、案外単純計算できるのかもしれません。
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10億人、解けました 投稿者:かわの@3√ 投稿日: 8月 3日(日)00時36分57秒
はじめまして。ではさっそく。
ある25歳、同い年の夫婦が結婚しました。しかし夫は親が25歳のときの子で、妻は親が35歳の時の子です。たった1代で10年も世代間の時間差が・・・。10年でどれだけの人が生まれて死んでいくことか。これを考えたら30代前の祖先が同じ時を生きたなんて考えは傲慢すぎますね。
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re;人類の母 投稿者:上村文隆 投稿日: 8月12日(火)10時41分23秒
かわの@3√さん、こんにちは。なるほど、10億人は同時代とは限らないということですね。私(たち)は、つい同時代の人口と考えてしまいます。同時的に考えてしまいますが、人の生死は連続的ですよね。
以前、この問題についての疑問で、
「例えばこの1000年間に何人の人が生まれたのだろう」という問題を出した人がいました。
「10年で、どれだけの人が生まれ死んで行くのか」について、傲慢かもしれないけれど考えてみました。
「10年間で生きていた人の数」=10年前の人口+10年間で生まれた人の数
1,168 千人
1,171
1,168
1,170
1,198
1,192
1,186
1,205
1,209
1,191
11,858 合計
1年間で約100万人として、明治から今までに生まれた人は、100万×135=13500万人=1億3500万人・・・思ったより少ない! 出生数−死産数=「生きている人の数」と考えて良いのでしょう。これは、さかのぼればだんだん少なくなります。
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「30.750年前の日本の人口は10億人!?」について 投稿者:noir 投稿日: 9月17日(水)23時39分20秒
まだ、読破していませんが、書き込みます。
例えば、「1000人規模のコミュニティなら人口を定常状態に維持できる」と仮定するなら、10億人は不要と思います。つまり1000人程度で十分と考えられます。750年前、日本に1000人程度のコミュニティーが約1万個存在していたと考えればどうでしょう?(その血のコミュニティが現在9に集約されたとか)。
確かに、先祖をさかのぼり始めて何世代かは2^nで増加すると思われます。
しかし、ある世代からコミュニティ(距離、身分、家柄など)の持つ限界点(人数)に達し、それ以上は、「みな兄弟」状態になるのではないでしょうか?
この辺りは、もう少し"より自然な"条件を付けておけば、確率(先祖へさかのぼるほど、親が重複する確率が増える・・かは不明)などで話ができるのではないでしょうか?
この話、「逆ライフゲーム」みたいなものを作成し視覚的に観察してみても面白いかも。
これとは別件で、少し気になる事があるので書き込みます(人口と言えば人口の話ですが)。
昔より人が増えたのは分かります。
人が増えた事で地球の重さはどうなったのでしょう?
(1)増えた
(2)減った
(3)変わらない
もしも(3)なら、何が減ったんでしょう??
数学にはあまり関係ない話と思います。無視して頂いて構いません。
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これはおもしろい問題です 投稿者:上村文隆 投稿日: 9月25日(木)22時54分32秒
地球の重さはどうなっているか?皆さんも考えてみましょう。
noirさん、こんにちは。10億人の問題は、ずっと考え続けている問題です。
1000人のコミュニティの考え方も何だか面白そうです。考えてみます。
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作図してみました 投稿者:noir 投稿日: 9月27日(土)15時43分30秒
上村先生こんにちは。
先祖の数(t世代前の親の数)がコミュニティの規模の変動を表す関数C(t)の影響を受けると仮定した場合、関数C(t)とはどんなものかを想像してみました。多分、下記のようなものが考えられると思います。
(1)あるコミュニティに所属する一般的な人(以降TYP(typical))が一生の間に会うことのできる人の数
一生に会う人の数は私には分かりません。何か別のもので推定した方が良いようです。
そこで、(1)を少し考えてみると下記のようなものが関係しそうな感じがしました。
(2)TYPの移動能力
TYPの移動能力が高ければ、人と会う機会も多くなると考えても大間違いではない(近似できる)気がします。
TYPがより遠くへ移動する為には、「食料確保のし易さ(生産性、保存性)」や、「移動手段(徒歩、車、鉄道、飛行機)」などが関係すると思われます。
※もちろん、TYPのホームポジションから近ければ近いほど、TYPが居る頻度も増すので、一概に移動能力とは言い切れないと思いますが・・ (この場合、移動能力に見合った2次元ガウス分布で推定した方が良いと思われます)。
そう考えると、「コミュニティの規模」は「人の移動能力」に関係しそうです。
そして、「人の移動能力」は「食料の生産技術」や「移動技術」に関係しそうです。
TYPの移動能力が無限大と考えれば、多分2^tに近づくのかもしれません。
コミュニティC(t)と見かけ上の先祖数2^tを作図してみました(下記URLに掲載しました)。
前回の書き込みを反映すると図中Nは1000人となります。
たぶん、実際の先祖数は水色で示した範囲内にプロットされるのではないでしょうか?
なお、この図の欠点は、C(t)の概形はなんとなく推測できるのですが、定量的な部分が欠如している点です。
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この問題に関して、最近はやりの「ネットワーク思考」を使って考察してみました。2005.1
65、「ベキ関数」から「スモールワールド」へ 参考になるでしょうか。