三角関数を二項定理で展開する

テーラー展開を使わない方法

○オイラーの見え方

 cos(nθ)+ sin(nθ)      ド・モアブルの定理より

 =(cosθ+ sinθ)n      二項定理で無限級数に展開します

 =cosnθ+n・cos(n-1)θ・ sinθ−n・(n-1)/2!・cos(n-2)θ・sin2θ−n・(n-1)(n-2)/3!・cos(n-3)θ・ sin3θ+n・(n-1)(n-2)(n-3)/4!・cos(n-4)θ・ sin4θ+・・・

 両辺の係数を比較すると、

 cos(nθ)=cosnθ−n・(n-1)/2!・cos(n-2)θ・sin2θ+n・(n-1)(n-2)(n-3)/4!・cos(n-4)θ・ sin4θ−・・・

  sin(nθ)=n・cos(n-1)θ・ sinθ−n・(n-1)(n-2)/3!・cos(n-3)θ・ sin3θ+・・・

 nθ=χとおき、χを一定の値にし、θを無限に小さくすると、nは無限に大きくなる。

 cosθ≒1  sinθ≒θ=χ/n   これに置き換えると、

 cos(nθ)=cosχ
 =1−(1-1/n)/2!・χ2+(1-1/n)(1-2/n)(1-3/n)/4!・ χ4+・・・      1/n→0だから

 =1−(1/2)χ2+(1/4!)χ4−(1/6!)χ6・・・

 sin(nθ)=sinχ
 =χ−(1-1/n)(1-2/n)/3!・χ3+(1-1/n)(1-2/n)(1-3/n)(1-4/n)/5!・χ5・・・

 =χ−(1/3!)χ3+(1/5!)χ5−(1/7!)χ7・・・

   (読みにくいので、LaTexでPDFファイルにしました。→【三角関数の展開】)


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