将棋の駒でアーチを作ってみよう!

S:2人で将棋をやっているのですか。
T:彼はなかなか強くなったよ。
S:僕は将棋はわからないけど、将棋の駒でアーチを作るのが夢だった。
T:面白そうじゃない。やってみようか。
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S:将棋の駒は、こうやって並べると、ちょうど角度が水平になるでしょう。
  だから、アーチができるはずです。
T:できたら面白そう。積んでいってみようか。
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S:崩れますね。板に並べて立てたらどうでしょうか。
T:やってみようよ。もう少しだ。崩れた。残念。もう一度やってみよう。
S:ダメだ。すべるんですよ。
T:そういえばアーチ橋を作るとき、
  下に支えを作って後からそれをはずすと聞いたことがあるよ。
S:そうですね。紙で作りますか。
S:できそうですね。
  ・・・ダメだ。
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T:すべるんだよ。土台に支えを置こう。
S:滑らなくなったけど、横へ崩れる。二枚一緒にしたらどうかな。
T:やっぱり崩れる。
S:だめなのかな。
T:まだまだ。今度は横にしたらどう。
S:これだと、たくさん駒が必要ですよ。足りるかな。
T:いけそうですね。
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S:残念崩れた。もうだめだ。
T:滑ってしまうんだ。水でぬらしてみよう。
S:これならいけそうですね。
T:さあ、土台をそっと抜いてみよう。
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S:やった!!できましたね。きれいだなあ。
T:ところで、アーチは力の分散で、
  土台は下に力が加わっているだけのはずだけど。
S:この駒の重さは、右と左へ平行四辺形で分散する。    ←→
  このまま、横へ広がる力のままみたいだけど、駒には角度があるから、
  次の駒の重さと合わさって、角度が少しづつついていく。 /\
  これがだんだん合わさって、さらに下向きの力になる。  ↓↓
T:あれ、完全には横向きの力が0になることはないですね。
S:でも、横向きの力は弱くなるから、
  土台の支えをとっても大丈夫ということになりますね。
T:やってみましょう。
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S:やった。ちゃんと立っている。でも、これは水が乾いても立っているのかな。
T:しばらく置いて乾かしてみましょう。
S:なんだか感動しますね。長年の夢がかなったみたい。
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S:新しい駒を買ってきました。
  これだと、水をつけなくてもアーチができますね。
T:土台にこのような懸垂曲線(カテナリー)を使うと、もっときれいなアーチができます。
S:懸垂曲線ってネックレスが垂れた時の曲線でしょう。
T:これを逆さまに使うと、横にあまり力がかからないアーチになります。
S:低いと横に引っ張るから、高くすればいいんですね。
  ところで、これは放物線と同じですか?
T:放物線と似ていますが、ほんの少しずれます。
  曲線の式は y=a/2(ex/a+e-x/a) です。

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