ユニークな二等辺三角形
左の図の様に、二等辺三角形の中に二等辺三角形がある二等辺三角形の頂角は何度か?
この三角形は、頂角をχとすると、底角は2χとなります。
5χ=180 なので 頂角は36度になります。
さて、この二等辺三角形はどんな性質を持っているでしょうか。
この二等辺三角形は、正5/2角形に出てくる形です。
この中には、二等辺三角形が2種類出てきます。頂角が36°、108°の2種類です。
この二等辺三角形の底辺と斜辺は黄金分割になっています。
《図のように、小さい二等辺三角形の底辺の長さを1とし、斜辺(大きな二等辺三角形の底辺)をαとすると、 1:α=α:(α+1) で、α^2=α+1 となり、α=(1±√5)/2。(この図を黄金分割の定義にできますね。)》
つまり、この36度は[黄金分割]を生み出す角度なんですね。
次は、二等辺三角形の中に二等辺三角形が3つある二等辺三角形です。
頂角は何度でしょうか?
頂角をχ°とすると、底角は3χ°になり、7χ=180 で、頂角は180/7度になります。
これは、正7/3角形に出てくる二等辺三角形です。
これも面白い二等辺三角形です。
次は、二等辺三角形の中に二等辺三角形が4つある二等辺三角形です。
頂角は何度でしょうか?
頂角をχ°とすると、底角は4χ°になります。したがって、9χ=180で
頂角は20度になります。
これは、正9/4角形から出てきます。頂角にたいする外角が160°なので、
360/160=9/4となります。
さて、この正多角形を見ると、いろいろな形が見えてきます。
下の図の中に角度を入れていくと、正三角形も見つかります。
また、下の右図のように線を引くと、「問題2」も見えてきます。
このように、二等辺三角形の中に相似な二等辺三角形を作っていくと、面白い問題がまだまだありそうです。
この場合正三角形ができるのは、60度の時と20度の時、さらに12度の時です。