長方形を正方形にする

二種類の3分割

133、四角形を分割して正方形にする方法」で、長方形を3分割して正方形にした。
雑誌「数学教育」2013.8月号を見ていたら、板崎真一先生が新しい方法を紹介していた。
とても興味深い教材なので紹介したい。
二つとも一辺がaとbの長方形である。違いは、+か−かである。

(1) a+bで分割する方法

AC=a,CB=b,FはABの中点。



ターレスの定理により、△ABIは直角三角形。
CI=χとすると、ピタゴラスの定理により
AI=√(a+χ),BI=√(b+χ
(a+b)=(a+χ)+(b+χ
ab=χ
よって、CI=√ab
長方形CBB’Dを3分割し、JをIにスライドさせると、CKB”Iは面積abの正方形になる。

(2) b−aで分割する方法

AB=b,AA’=ED=a,FはA’Dの中点。



ターレスの定理により、△A’RDは直角三角形。
FE=a−b/2,FR=b/2
ピタゴラスの定理により、ER=√(ab−a
よって、DR=√(a+(ab−a))=√ab
長方形ABDA’を3分割して図のように組み合わせると、RSQ’Dは面積abの正方形になる。

長方形を正方形に分割する方法は、直線で分割すると、2通りでは不可能なので、3通りが最小である。
その分割の仕方はまだあると思うが、(2)の方法は二つの正方形を分割するピタゴラスの定理の長方形への拡張になっている。

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