1/3+(1/3)2+(1/3)3+・・・=1/2
1/4+(1/4)2+(1/4)3+・・・=1/3
を図で説明してください。

1/n+(1/n)2+(1/n)3+・・・=1/(n−1)
の証明もお願いします。

グラフで説明すると 
課題を図で説明するとなると難しくて苦心しました。
概略を説明します。
 f(x)=(1/(n-1))x…「赤」と
 g(x)=(n/(n-1))x…「青」の
二つの正比例のグラフを描きます。
 h(x)=g(x)−f(x)=x ですから、
この二つのグラフの間はxの値と同じになります。
例えば、x1=1/nとすると,
 g(1/n)=1/(n-1)で
 h(1/n)=1/n 
 f(1/n)=1/n(n-1)となります。
 g(x2)=1/n(n-1)なので,
   n/(n-1)・2=1/n(n-1)
   よって x2=1/n2
以下同様に,  x3=1/n3
       x4=1/n4
         ・・・となります。
これを、右のように二つのグラフの間に折れ線を描き込んで表わします。
0=1から上へスタートして,f(1)で左に曲がり,g(x1)にぶつかったら,下に曲がり,f(x1)にぶつかったら,左に曲がって,g(x2)にぶつかったら,下に曲がるという様に無限の折れ線ができます。これはx=0で、y=0に収束します。
従って,図を見ると,
1/n+(1/n)2+(1/n)3+・・・=1/(n-1)ということがすぐわかります。(右の図)

具体的に、n=3で確かめてみてください。(下の図)

touhi1.gif (6565 バイト)

等比級数 

ちなみに等比級数で証明すると,
1/n+(1/n)2+(1/n)3+・・・=Σとします。
両辺にnをかけると,
n・Σ=1+1/n+(1/n)2+(1/n)3+・・・
ですから
      n・Σ−Σ=1 となり,
     (n-1)・Σ=1 
従って,     Σ=1/(n-1)
となります。


   

1/2+(1/2)2+(1/2)3+・・・=1 は図で簡単に描けます。
線分1をとってその半分,残りの半分,残りの半分というようにやっていけば,
1に近づいていくことが直感的に見えます。
1/3+(1/3)2+(1/3)3+・・・=1/2 も簡単です。
上と同様にやれば,1/2に近づいていくことが見えます。
ところが,
1/4+(1/4)2+(1/4)3+・・・=1/3 は図では難しい。
それで,グラフで表わしてみたのです。
touhi4.gif (6689 バイト)
 この説明だけではわかりにくいので,図を作りました。見るだけでわかる!とはいきませんが,結構わかりやすいものになっていると思っています。

 これは(右図) n=4の場合です。

1+1/2+(1/2)2+(1/2)3+・・・=2
の図を使った説明がはまぐりの数学の「本の話」の中の『ドラドラえもん』に出ています。


n=2の場合は、
g(x)=x  f(x)=2x ですから、すぐに図にできますね。

T:n=3/2の場合はどうでしょうか?
S:えーと・・・
S:なんとかできそう。 

T:では、n=1/9の場合はどうなるのでしょうか?
S:そんなのおかしいよ。nは1より多くなければだめだよ。
T:いやいや、数学ではこんなことも考えることができるんだ。

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