エイムズの部屋のセット

「世界まる見え」のセットにエイムズの部屋が!

『メールにて失礼します。当方は、TV美術の製作会社でありますが、エイムズの部屋の制作依頼があり参考資料をいろいろと探していたところ、上村さんのページ行き着きました。理論についての詳細な記述を、参考にさせていただきました。
TVなどはあまりご覧にならないと思いますが、(2003年)1/27もしくは2/3の夜8時”日本テレビ・世界まる見え”にて放送されると思います。よろしかったらご覧ください。
有り難うございました。
添付写真は、シミュレーションのものです。その後多少の改良をしました。』

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有限会社 コスモスファクトリー
FTP   http://www.cosmosfactory.co.jp/
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このようなメールと写真が届きました。これくらい大きな部屋だと、人間が入っても錯覚しますね。
さっそく「世界まる見え」を見ましたが、当日はもっと大きくて丁寧に作ってありました。

さて、問題はこのセットでテレビカメラの特性がよくわかるということです。二つの写真をじっと見比べてください。いろいろなことに気がつきます。

右の模型とテレビのセットの違いは、のぞき穴の壁があるのとないのです。テレビだと模型のような壁を作る必要はありません。

そして、テレビを見ているときに私たちはこの壁を自覚していません。カメラの後ろは見えないのです。
「エイムズの部屋」の小さな「のぞき穴」に当たるのが、「テレビカメラのレンズ」です。ということは、テレビを見ているときに、私たちは「世界」を「のぞき穴」から見ているのに過ぎない、といえるのかもしれません。心すべきです。

この「エイムズの部屋」の模型を通じて、テレビカメラと私たちの目の違いを体験することができました。私たちは動いていますし、目は単に前方からの光を入れているだけではありません。「アフォーダンス」の例でもわかるように様々の情報を無意識の内に取り込んでいるのです。

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